![]() 自己分散性顔料を含む水性インクジェットインク
专利摘要:
アニオン自己分散性顔料と、リチウム対イオンと、水およびカプロラクタムを含む水性ビヒクルとを含むインクジェットインクが開示されている。このインクは非常に好ましい待ち時間を示す。 公开号:JP2011508010A 申请号:JP2010539535 申请日:2008-10-01 公开日:2011-03-10 发明作者:ジャクソン クリスチャン 申请人:イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニーE.I.Du Pont De Nemours And Company; IPC主号:C09D11-00
专利说明:
[0001] 関連出願の相互参照 本出願は、その内容全体を本明細書に記載したものとして、その開示内容が参考文献として援用される、米国仮特許出願第60/008488号明細書(2007年12月19日出願)の優先権を主張する。] 背景技術 [0002] 本発明は、顔料着色剤を備えた水性インクジェットインク、特に、アニオン自己分散性顔料と、特定のカチオン種と、特定の保湿剤を含む水性ビヒクルとを含む水性インクジェットインクに関する。本発明のインクは非常に好ましい待ち時間を示す。] [0003] インクジェット印刷はノンインパクト印刷プロセスであり、インク液滴を、紙等の基材に付着して、所望の画像を形成するものである。液滴は、マイクロプロセッサにより生成される電気信号に応答して、プリントヘッドから吐出される。インクジェットプリンタは、低コストで高品質の印刷を行うものであり、他のタイプのプリンタに代わって普及してきている。] [0004] インクジェットプリンタは、インクセットを備えており、フルカラー印刷については、典型的に、シアン、マゼンタおよびイエローインク(CMY)を含んでいる。インクセットはまた一般的にブラックインク(CMYK)を含む。インク用の着色剤は、インクビヒクル(染料)に可溶または不溶(顔料)とすることができる。] [0005] インクジェットインクには、特に、色、噴射性、デキャップ時間(待ち時間)、乾燥時間および貯蔵寿命をはじめとした、必要な特性が数多くある。しかしながら、ある特性を改善すると、他の特性を劣化させうるため、これらの特性は両立しないことがよくある。] [0006] インクのデキャップ時間とは、キャップをせずにアイドル状態でプリントヘッドを放置して、依然として適切に、すなわち、方向を誤ったり、色が失われたり、速度が許容できないほど低下したりせずに、液滴を噴射しうる時間量のことである。デキャップは、当技術分野では「待ち時間」と呼ばれることがあり、これら2つの用語は区別なく用いられる。プリントヘッドの全てのノズルが常時噴射するわけではないので、それらを新しい状態に保ち、デキャップに関連する印刷の欠陥を排除するために、プリンタ保守ルーチンで、アイドル状態のノズルを定期的に、廃棄容器(液つぼ)に向かって放出させる必要がある。インクが無駄になり、印刷速度が遅くなる保守の必要性を最少にするためには、インクは長いデキャップ時間を有するのが好ましい。非常に短いデキャップ時間のインクは、頻繁に保守をしても、欠陥なく印刷することはできないかもしれない。] [0007] 顔料系インクは、より水堅牢性および光堅牢性画像を与える傾向があるという点で、染料系インクより有利である。同様に黒色インクに関して、カーボンブラック顔料は、染料着色剤よりも高い光学密度を与えることができる。] [0008] インクに用いるには、顔料をインクビヒクル分散液に対して安定化させなければならない。顔料の安定化は、ポリマー分散液や界面活性剤等、別個の分散剤を用いることにより行うことができる。あるいは、顔料表面を分散性付与基で化学的に変性させて、別個の分散剤なしで分散剤に安定ないわゆる「自己分散可能」または「自己分散性」顔料(以降「SDP」)を形成することができる。] [0009] SDPは、同じ顔料充填量で、安定性が増大し、粘度が低くなる点で、従来の分散剤安定化顔料より有利なことが多い。これにより、最終インクにおける処方の自由度を広げることができる。] [0010] SDP表面の分散性付与基は、典型的に、中和pHで、カチオン対イオンに関連した塩形態にあるカルボキシル基等のイオン性基である。カチオン対イオンは、典型的に、アルカリ金属または(アルキル)アンモニウムカチオンである。] [0011] 特定のSDPの塩形態が異なると、やや異なる特性を有する。例えば、自己分散性顔料のリチウム形態は、インク安定性が大きい、光学密度が大きいおよびカラー間ブリードが少ない等のカリウムおよびナトリウム形態に勝る数多くの利点がある。しかしながら、リチウム形態は、短いデキャップ時間を示す傾向があり、商業的に扱うことを難しくさせている。リチウム塩形態でSDPに長いデキャップ時間を与えるインク処方が有利である。] [0012] 米国特許出願第2005/0032930号明細書には、リチウム対イオンを有するアニオンSDPと、カリウム対イオンを有するアニオンポリマーとを含むインクジェットインクが開示されている。米国特許出願公開第2005/0020730号明細書にもまた、リチウム対イオンを有するアニオンSDPと、ポリマーとを含むが、ポリマーに関連する対イオンは特定されていない、インクジェットインクが開示されている。] [0013] 米国特許出願公開第2004/0233263号明細書および米国特許出願公開第2005/0087105号明細書には、Cab−O−Jet(登録商標)300自己分散性顔料およびLiOHまたはLiCl添加剤を含む水性インクジェット処方が開示されている。] [0014] 米国特許出願公開第2007/0146454号明細書および同時係属米国仮特許出願第60/925,439号明細書(2007年4月20日出願)には、アニオンSDPおよびリチウムとその他アルカリ金属カチオンの組み合わせを含むインクジェットインクが開示されている。] [0015] 米国特許第6,069,190号明細書および米国特許出願公開第2007/0040880号明細書には、改善された待ち時間を示すSDP着色剤によるインクジェットインク処方が開示されている。] [0016] SDPおよびリチウム対イオンを含む改善されたデキャップ特性を備えたインクジェットインクを提供することが尚必要とされており、それが本発明の目的である。] 課題を解決するための手段 [0017] 本発明の目的に従って、水性ビヒクルと、着色剤と、第1のカチオン種とを含むインクジェットインクであって、i)水性ビヒクルが、水と、カプロラクタムからなる第1の保湿剤とを含み、ii)着色剤が、アニオン分散性付与表面基を備えた自己分散性顔料を含み、iii)第1のカチオン種がリチウムカチオン(Li+)からなる、インクジェットインクが提供される。] [0018] 一実施形態において、本発明のインクジェットインクは、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、グリセロール、エトキシル化グリセロール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオールおよび2−ピロリドンからなる群の任意の構成要素または構成要素の組み合わせから選択される第2の保湿剤をさらに含む。] [0019] さらに他の実施形態において、本発明のインクジェットインクは、カプロラクタムを、カプロラクタムを含まない同様の組成の対照インクよりインクのデキャップ時間が大幅に長くなるのに有効な量で含む。デキャップ時間とは、前記インクを充填したプリントヘッドを、キャップをせずにアイドル状態で放置して、方向を誤ったり、色が失われたり、速度が許容できないほど低下したりすることなく、依然としてそのインクの液滴を噴射しうる時間量と定義される。「大幅に長くなるデキャップ時間」という言い回しは、対照インクに比べて20%を超える増加等、インクのデキャップ時間が大幅に長くなることを意味している。しかしながら、規定通りカプロラクタムを用いると、典型的に、少なくとも2倍のデキャップ(100%増大)となり、一般的には、5倍(500%)以上、さらには10倍(1000%)以上デキャップ時間が増大する。] [0020] 本発明のこれらおよびその他特徴ならびに利点は、当業者であれば、以下の詳細な説明を読むことにより、容易に理解されるであろう。明確にするために、上述および別個の実施形態で後述する本発明の特定の特徴もまた単一の実施形態において組み合わせで提供されてもよいものと考えられる。反対に、簡潔にするために、単一の実施形態で記載された本発明の様々な特徴も、別個に、またはサブコンビネーションで提供されてもよい。さらに、特に別記しない限り、単数で参照されたものには、複数も含まれる(例えば、「1つ」は1つ、または1つ以上を参照している)。また、範囲で示された値を参照する場合には、その範囲内のそれぞれ、および各値が含まれる。] [0021] 本発明のインクジェットインク、および一般にインクジェットインクは、ビヒクル、着色剤および任意のその他の成分、例えば、界面活性剤、バインダー、緩衝剤、殺生物剤等を含む。インクビヒクルは、着色剤および任意の添加剤のための液体キャリア(または媒体)である。インク着色剤とは、色を与えるインクの任意および全ての種のことを指す。インク着色剤は、単色種または最終インク色を集合的に定義する複数色種とすることができる。] [0022] ビヒクル 「水性ビヒクル」という用語は、水と、共溶媒または保湿剤と一般的に呼ばれている1つまたは複数の有機水溶性ビヒクル成分とを含むビヒクルのことを指す。当技術分野では、共溶媒が、印刷基材上のインクの浸透および乾燥を補助できるときは、浸透剤と呼ばれることがある。] [0023] 水溶性有機溶媒および保湿剤としては、アルコール、ケトン、ケト−アルコール、エーテルおよびその他、例えば、チオジグリコール、スルホラン、2−ピロリドン、イミダゾリジノン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ビス(2−ヒドロキシエチル)−5,5−ジメチルヒダンチオンおよびカプロラクタム、グリコール、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、トリメチレングリコール、ブチレングリコールおよびヘキシレングリコール、オキシエチレンまたはオキシプロピレンの付加ポリマー、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等、トリオール、例えば、グリセロールおよび1,2,6−ヘキサントリオール、多価アルコールの低級アルキルエーテル、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、多価アルコールの低級ジアルキルエーテル、例えば、ジエチレングリコールジメチルまたはジエチルエーテル、ウレアおよび置換ウレアが例示される。] [0024] 一般に浸透剤として作用する共溶剤としては、高級アルキルグリコールエーテルおよび/または1,2−アルカンジオールが例示される。グリコールエーテルとしては、例えば、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−イソ−プロピルエーテル、ジエチレングリコールモノ−イソ−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、エチレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、トリエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、1−メチル−1−メトキシブタノール、プロピレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノ−イソ−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテルおよびジプロピレングリコールモノ−イソプロピルエーテルが挙げられる。1,2−アルカンジオール浸透剤としては、例えば、1,2−(C5〜C8)アルカンジオール、特に、1,2−ペンタンジオールおよび1,2−ヘキサンジオールが挙げられる。] [0025] 便宜上、これらの有機水溶性ビヒクル成分は、まとめて、保湿剤と称す。水性ビヒクルは、典型的に、約65重量%〜約95重量%の水を含有し、残部(すなわち、約35%〜約5%)は保湿剤である。インクの総重量を基準として水性ビヒクルの量は、典型的に、約75重量%〜約99.8重量%の範囲である。] [0026] 本発明により規定されるとおり、水性ビヒクルは、水と第1の保湿剤を含む。この第1の保湿剤は、カプロラクタムからなる。最終インク中の第1の保湿剤の量は、通常、約1重量%〜約35重量%、より典型的には、約2重量%〜約30重量%である。好ましい実施形態において、第1の保湿剤は、約4重量%〜約25重量%の範囲のレベルでインク中に存在する。第1の保湿剤のパーセンテージは、インクの総重量を基準とした重量パーセントである。] [0027] 一実施形態において、本発明は、第1の保湿剤に加えて、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、グリセロール、エトキシル化グリセロール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオールおよび2−ピロリドンからなる群の任意の構成要素または構成要素の組み合わせから選択される第2の保湿剤を含む。第2の保湿剤が、仮に存在する場合には、その量は、通常、約1重量%〜約25重量%、より典型的には、約2重量%〜約20重量%である。第2の保湿剤のパーセンテージは、インクの総重量を基準とした重量パーセントである。] [0028] 着色剤 顔料は、定義によれば、インクビヒクルに実質的に不溶であり、安定な分散液を形成するために処理されなければならない。本発明によるインクは、自己分散性顔料(SDP)着色剤を含み、親水性分散性付与基でその表面が化学的に変性された顔料を指す用語であり、別の分散剤を用いずに水性ビヒクル中で安定した分散がなされる。より具体的には、本発明において、親水性分散性付与表面基はイオン性であり、さらにより具体的には、分散性付与表面基はアニオンである。] [0029] SDPは、官能基または官能基を含有する分子を、顔料表面にグラフトすることにより、物理的処理(例えば、真空プラズマ)により、または化学処理(例えば、オゾン、次亜塩素酸等による酸化)により調製してもよい。親水性官能基の単一種または複数種を、1つの顔料粒子に結合してもよい。] [0030] 最も一般的には、分散性付与基のアニオン部分は、カルボキシレートまたはスルホネート基であり、水性ビヒクルに分散したとき、SDPに負電荷を与える。カルボキシレートまたはスルホネート基は、一価および/または二価のカチオン対イオンに、通常、関連している。] [0031] 自己分散性顔料は、例えば、米国特許第5,571,311号明細書、第同第5,609,671号明細書、第同第5,968,243号明細書、第同第5,928,419号明細書、第同第6,323,257号明細書、第同第5,554,739号明細書、第同第5,672,198号明細書、第同第5,698,016号明細書、第同第5,718,746号明細書、第同第5,749,950号明細書、第同第5,803,959号明細書、第同第5,837,045号明細書、第同第5,846,307号明細書、第同第5,895,522号明細書、第同第5,922,118号明細書、第同第6,123,759号明細書、第同第6,221,142号明細書、第同第6,221,143号明細書、第同第6,281,267号明細書、第同第6,329,446号明細書、第同第6,332,919号明細書、第同第6,375,317号明細書、第同第6,287,374号明細書、第同第6,398,858号明細書、第同第6,402,825号明細書、第同第6,468,342号明細書、第同第6,503,311号明細書、第同第6,506,245号明細書および第同第6,852,156号明細書に記載されている。] [0032] SDPの商業的供給源としては、Cabot Corporation(Billerica,MA,USA)およびOrient Corporation of America(Kenilworth,NJ,USA)が挙げられる。] [0033] 表面処理の量(官能化度)は変えることができる。官能化度(単位表面積当たりのSDPの表面に存在する親水性基の量)が顔料表面1メートル当たり約3.5μmol(3.5μmol/m2未満)未満、より好ましくは約3.0μmol/m2未満のときに、有利な(高い)光学密度が達成できる。約1.8μmol/m2未満、さらに約1.5μmol/m2未満の官能化度も好適であり、SDPの特定の具体的なタイプに好ましい。] [0034] インクジェットインクに有用な色の特性を備えた顔料としては、(シアン)ピグメントブルー15:3およびピグメントブルー15:4、(マゼンタ)ピグメントレッド122およびピグメントレッド202、(イエロー)ピグメントイエロー14、ピグメントイエロー74、ピグメントイエロー95、ピグメントイエロー110、ピグメントイエロー114、ピグメントイエロー128およびピグメントイエロー155、(レッド)ピグメントオレンジ5、ピグメントオレンジ34、ピグメントオレンジ43、ピグメントオレンジ62、ピグメントレッド17、ピグメントレッド49:2、ピグメントレッド112、ピグメントレッド149、ピグメントレッド177、ピグメントレッド178、ピグメントレッド188、ピグメントレッド255およびピグメントレッド264、(グリーン)ピグメントグリーン1、ピグメントグリーン2、ピグメントグリーン7およびピグメントグリーン36、(ブルー)ピグメントブルー60、ピグメントバイオレット3、ピグメントバイオレット19、ピグメントバイオレット23、ピグメントバイオレット32、ピグメントバイオレット36およびピグメントバイオレット38ならびに(ブラック)カーボンブラックが例示される。しかしながら、これらの顔料のうちいくつかは、SDPとして調製するには好適でないものもあり、着色剤の選択は、所定の表面処理方法との適合性により決まる。着色剤は、本明細書においては、Society Dyers and Colourists(Bradford, Yorkshire, UK)により「C.I.」表示で参照されており、The Color Index,Third Edition,1971年に公開されている。] [0035] 好ましい実施形態において、SDP表面のアニオン官能基は、主に、カルボキシレート基である。さらにより好ましくは、アニオン分散性付与基は、顔料表面に直接付加していて、主に、カルボキシレート基である。] [0036] アニオン分散性付与基が顔料表面に直接付加した好ましいSDPは、例えば、米国特許第6,852,156号明細書に記載の方法により製造される。この引例に記載された方法により処理されたカーボンブラックは、高表面活性水素含量を有しており、非常に安定した水中分散液を提供するために塩基で中和されている。この方法を着色顔料に適用することも可能である。] [0037] 処方インクに用いるSDPのレベルは、典型的に、所望の光学密度を印刷画像に付与するのに必要なレベルである。典型的に、SDPレベルは、インクの約0.01〜約10重量%の範囲である。] [0038] 本発明で規定されるインク着色剤は、SDPを含んでいなければならないが、他の着色種をさらに含んでいてもよい。好ましい実施形態において、着色剤は、SDPのみからなる。すなわち、事実上、インク中のありとあらゆる着色種が、自己分散性顔料である。] [0039] その他の成分(添加剤) その他の成分、添加剤を、インクジェットインクに処方してもよく、かかるその他の成分が、インクの安定性および噴射性を妨害しない程度とする。これは、所定の実験により容易に求められる。かかるその他の成分は、一般的な意味では、当技術分野で周知である。] [0040] 一般的に、界面活性剤をインクに添加して、表面張力および湿潤特性を調整する。好適な界面活性剤としては、エトキシル化アセチレンジオール(例えば、Air Products製Surfynols(登録商標)シリーズ)、エトキシル化第1級(例えば、Shell製Neodol(登録商標)シリーズ)および第2級(例えば、Union Carbide製Tergitol(登録商標)シリーズ)アルコール、スルホコハク酸(例えば、Cytec製Aerosol(登録商標)シリーズ)、オルガノシリコーン(例えば、Witco製Selwet(登録商標)シリーズ)およびフルオロ界面活性剤(例えば、DuPont製Zonyl(登録商標)シリーズ)が挙げられる。界面活性剤は、典型的に、約5%までの量で、より典型的には、2%以下の量で用いられる。] [0041] エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、イミノ二酢酸(IDA)、エチレンジアミン−ジ(o−ヒドロキシフェニル酢酸)(EDDHA)、ニトリロ三酢酸(NTA)、ジヒドロキシエチルグリシン(DHEG)、トランス−1,2−シクロヘキサンジアミン四酢酸(CyDTA)、ジエチレントリアミン−N,N,N’,N”,N”−五酢酸(DTPA)およびグリコールエーテルジアミン−N,N,N’,N’−四酢酸(GEDTA)およびこれらの塩等の金属イオン封鎖剤(またはキレート化剤)を含めると、例えば、重金属不純物の有害な影響を排除するのに有利である。] [0042] 殺生物剤を用いて、微生物の成長を抑えてもよい。] [0043] ポリマーをインクに添加して、耐久性またはその他特性を改善してもよい。ポリマーは、ビヒクルにおいて可溶、または分散させることができ、イオンまたはノニオンとすることができる。好ましいアニオンポリマーは、ポリマーに組み込まれたカルボン酸基(酸形態または「カルボキシレート」として中和されたもの)を有するカルボキシ基含有ポリマーである。ポリマーは、エーテル、ヒドロキシルおよびアミド基等の他のイオンまたはノニオン親水性基を含有していてもよい。] [0044] 可溶ポリマーとしては、鎖状ホモポリマー、コポリマーまたはブロックコポリマーが挙げられ、それらは、グラフトまたは分岐ポリマー、スター、デンドリマー等を含む構造化ポリマーとすることもできる。分散ポリマーとしては、例えば、ラテックスおよびヒドロゾルが挙げられる。ポリマーは、これらに限られるものではないが、フリーラジカル、基転移、イオン、RAFT、縮合およびその他の種類の重合をはじめとする公知のプロセスにより作製してよい。それらは、溶液、乳化または懸濁重合プロセスにより作製される。] [0045] 可溶/分散性カルボキシル基含有ポリマーとしては、アクリレート、メタクリレート、スチレン、置換スチレン、α−メチルスチレン、置換α−メチルスチレン、ビニルナフタレン、ビニルピロリドン、無水マレイン酸、ビニルエーテル、ビニルアルコール、ビニルアルキル、ビニルエステル、ビニルエステル/エチレンコポリマー、アクリルアミドおよびメタクリルアミドのコポリマーが挙げられる。カルボキシル基含有ポリマーはまた、ポリエステルまたはポリウレタンであってもよい。ポリマー添加剤の好ましい部類としては、アニオンアクリル、スチレン−アクリルまたはポリウレタンポリマーが挙げられる。] [0046] 可溶ポリマーが存在するとき、そのレベルは、通常、インクの総重量に基づいて、約0.01重量%〜約3重量%である。上限は、インク粘度またはその他物理的な制限により決まる。] [0047] カチオン 本発明によれば、インクは、第1のカチオン種(Li+)を含有する。インクはまた、その他アルカリ金属カチオン等のその他のカチオンを含有していてもよい。インクの単位重量当たりの第1のカチオン種(Li+)のモル濃度は「M1」と称す。インクの単位重量当たりの合計アルカリ金属モル濃度(Mtot)は、インクの単位重量当たりのインクに存在する全アルカリ金属(Li、Na、K、RbおよびCs)の累積モル濃度である。他のアルカリ金属種が存在する範囲について、インクのリチウム含量は、Mtotの少なくともかなりの部分となる。好ましくは、M1は存在する主要なアルカリ種であり、好ましくは、M1は、Mtotの半分以上である(M1≧0.5Mtot)。] [0048] 存在するLi+のモル含量(M1)は、好ましくは、M_アニオン、インクの単位重量当たりの自己分散性顔料のアニオン基のモル含量のかなりの割合を占める。M_アニオンは、顔料の単位重量当たりの表面処理の量およびインク中の自己分散性顔料の量(重量パーセント)の関数である。好ましくは、M1は、M_アニオンの少なくとも三分の一であり、より好ましくは、M_アニオンの二分の一以上である。] [0049] ナトリウムは環境に広がっており、ナトリウムカチオンは、故意に添加しなくても、インク中で検出される(例えば、1または2ppm以上)。しかしながら、他のアルカリ金属のレベルは、故意に添加しないと典型的に皆無(例えば、約1または2ppm未満)である。] [0050] 顔料インク中に存在するカチオンは、標準的な方法、例えば、カチオン交換カラム(CS12Aカラム、Dionex Corp.(Sunnyvale,Calif.)製)を備えたイオンクロマトグラフィー、および、例えば、PE Optima(Perkin Elmer Life and Analytical Sciences(Shelton,Conn.))等の市販の計器を備えた誘導結合プラズマ発光分析(ICP/OES)等により測定することができる。] [0051] 分析前、塩酸の添加による沈殿で、顔料をインクから除去する。沈殿した顔料は、超遠心分離により分離され、得られる透明な上澄みのカチオンを分析する。] [0052] インク特性 インクの表面張力および粘度は、液滴速度、液滴の分離長さ、液滴サイズおよび流れ安定性等の噴射特性に影響する。インクジェットインクは、典型的に、25℃で約20mN.m-1〜約50mN.m-1の範囲の表面張力を有する。粘度は、25℃で30mPa.sと高くすることができるが、典型的には、25℃で約1mPa.s〜約20mPa.sの範囲である。インクの物理特性は、吐出条件およびプリントヘッド設計に応じて調整される。インクは、インクジェット装置を詰まらせないよう、長期間にわたって良好な貯蔵安定性を有していなければならない。さらに、インクは、接触するインクジェット印刷装置の部品を腐食してはならず、実質的に無臭かつ無毒でなければならない。インクの好ましいpHは、約6〜約8の範囲内である。] [0053] 様々なインク成分を、様々な比率および組み合わせで混合すると、概して、本明細書に上述し、概して、当業者に認識されているとおり、所望のインク特性を備えたインクを作製することができる。特定の最終用途のためにインクを最適化するにはある程度実験が必要であるが、かかる最適化は、概して、当業者であれば分かる。] [0054] 印刷方法 本明細書に規定したインクの印刷は、任意の好適なインクジェットプリンタにより実施することができる。基材は、一般的な電子写真感光紙等の普通紙、処理済み用紙、例えば、写真品質インクジェット紙、テキスタイル、およびポリ塩化ビニルやポリエステル等のポリマーフィルムを含む非多孔性基材をはじめとする好適な基材とすることができる。] [0055] 示した成分を併せて攪拌し、得られた混合物をろ過することによりインクを調製した。成分量は、別記しない限り、インクの総重量の重量パーセントである。別記しない限り、水は脱イオン化されていた。Surfynol(登録商標)465は、Air Products(Allentown,PA,USA)製である。Glycereth26は、グリセロールの26モルエトキシレートである。] [0056] 分散液1(Li) カーボンブラック(Degussa製S−160、表面積約150m2/g)を、米国特許第6,852,156号明細書に記載されたプロセスに従って、オゾンにより酸化して、カーボンブラック顔料表面に直接付加したカルボン酸基を形成した。水酸化リチウムを用いて、処理顔料を中和し、表面酸基をLi塩形態に変えた。中和した混合物を、限外濾過により精製して、遊離酸、塩および汚染物質を除去した。精製プロセスを行って、混合物の導電性がならされ、比較的一定のままとなるまで、顔料を脱イオン水で繰り返し洗浄した。] [0057] 回収後、分散液1は、粘度3.5mPa.s(25℃)の自己分散性カーボンブラック顔料(リチウム塩形態)の17.4重量パーセントの分散液であった。平均粒径は約110nmであった。] [0058] 分散液2(K) 分散液2は、分散液1を、リチウムからカリウム形態へ、イオン交換樹脂を用いて変換することにより形成した。分散液1をまず、酸形態へ、イオン交換樹脂と1時間混合することにより変換してから、水酸化カリウムにより再中和した。この手順を3回繰り返した。最終分散液は、14.9重量パーセントの顔料、715ppmのカリウム、10ppmのナトリウムを含有し、検出可能なリチウムは含有していなかった。] [0059] 分散液3(K) カーボンブラック(Degussa製Nipex180、表面積約260m2/g)を、中和剤が水酸化カリウムであった以外は、分散液1で前述したとおりにして、米国特許第6,852,156号明細書に記載されたプロセスに従って、オゾンにより酸化した。] [0060] 回収後、分散液3は、粘度3.5mPa.s(25℃)の水中自己分散性カーボンブラック顔料(カリウム形態)の12.8重量パーセントの分散液であった。平均粒径は約98nmであった。] [0061] 分散液4(Na) 分散液4は、Cabot Corporation製自己分散性カーボンブラック顔料であり、受け取ったままのナトリウム形態にあって、約15重量パーセントの顔料濃度で、水に分散させたCab−O−Jet(登録商標)300であった。] [0062] 分散液5(Li) 分散液5は、分散液の酸形態を水酸化リチウムで中和した以外は、分散液2で前述したとおりにして、イオン交換手順を用いて、ナトリウムからリチウムへ分散液4を変換することにより形成した。最終分散液は、13.5重量パーセントの顔料、115ppmのリチウム、11ppmのナトリウムを含有し、検出可能なリチウムは含有していなかった。] [0063] ポリマー1 ポリマー1は、モノマーレベルを調節して示した比とした以外は、米国特許第5,519,085号明細書に記載された「調製4」と同様のやり方で調製された、メタクリル酸//ベンジルメタクリレート//エチルトリエチレングリコールメタクリレート(13//15//4)のブロックコポリマーであった。中和剤は、ポリマーのカリウム塩形態を与える水酸化カリウムであった。数平均分子量は約5,000であり、重量平均分子量は約6,000g/モルであった。最終水溶液は、15重量パーセントのポリマー固体を含有していた。] [0064] 光学密度(OD) Canon i560プリンタで、HP office、Xerox4024およびHammermill Copy Plus普通紙にインクを印刷した。記録された光学密度(OD)値は、Greytag Macbeth Spectrolino分光計で測定された100%被覆率での印刷領域であった。記録された平均ODは3枚の紙の平均である。] [0065] ブリードおよびフェザリングの評価 2つの試験パターンを同じ紙のシートで作製した。第1のパターンでは、幅約400ミクロンのベタ水平ブラックラインが、隣接する色なしで白色紙に作製された(ブラック・オン・ホワイトと称し、K/Wと略す)。第2のパターンでは、同様の水平ブラックラインが、上下端両方で、黄色のベタブロックに隣接している(ブラック・オン・イエローと称し、K/Yと略す)。] [0066] 2つのパターンのそれぞれにおけるブラックラインの端部先鋭性を、顕微鏡での画像分析により評価した。顕微鏡に結合されたモノクロCCDカメラで、ラインのデジタル顕微鏡写真を撮った。上下端の境界は、反射閾値の分析により判断した。各境界の点を用いて、ライン端部の最小二乗最良適合を表わす直線を計算した。各端部について、境界の点の二乗平均平方根偏差(RMSD)を、最小二乗最良適合直線に対して計算した(ミクロン、μの単位で)。あるシートでサンプリングした点の量と場所で、ライン端部の分析が統計的に有意なものとするのを確実にするのに十分であった。] [0067] RMSDは、ライン端部先鋭性の知覚に関係している。RMSDの小さなラインは、目視検査では鋭く見えるが、RMSDの大きなラインは「不鮮明」または「ぎざぎざ」に見える。この方法は、異なる条件下で印刷されたラインの相対的な先鋭性(またはラジェッドネス)を客観的に定量するものである。] [0068] K/Wライン端部の不均一性(RMSD K/W)は、隣接する色がないときは「フェザリング」と呼ばれる。K/Yライン端部の不均一性(RMSD K/Y)は、フェザリングと、ブラックカラーのイエローへの「ブリード」の組み合わせである。このように、本明細書でいう「ブリード」は、RMSD K/YマイナスRMSD K/Wで定量され、K/Wを超えるK/YのRMSDの増大として捉えられる。] [0069] 試験パターンを、Canon PIXMA4200プリンタ(標準モード)により、Canon Office普通紙に印刷した。用いたブラックインクは実施例に記載してある。カラーのイエローブロックを作製するのに用いたイエローインクは、PIXMA 4200プリンタ用に作製したCanon CLi−8Yの市販インクであった。] [0070] RMSDは、紙の銘柄によって大きく異なる場合がある。同じ銘柄でも、紙の連によって大きく異なることがある。日々の環境の変化(例えば、温度、湿度)も変動を生じさせ得る。かかる変動を最少にしようと、ある一連の試験は全て、同じ連からの紙で同日に行い、記録された結果は、紙の3つの異なるシートでの試験パターンの平均である。] [0071] カチオン分析方法 分析前に、添加した塩酸での沈殿により、顔料を除去した。沈殿した顔料は、超遠心分離により分離し、得られた透明な上澄みを、PE Optima計器(Perkin Elmer Life and Analytical Sciences(Shelton,Conn.))を用いて、誘導結合プラズマ発光分析(ICP/OES)によりカチオンについて分析した。] [0072] インクのカチオンレベルを、SDPのグラム(g−SDP)当たりのカチオンのマイクロモル(μモル)としてモル基準で記録した。マイクロモルは10-6モルである。g−SDP当たりのμmolの計算は、(100)(カチオンppm)/(重量%SDP)(カチオン分子量)である。] [0073] 待ち時間試験 試験中、インクカートリッジを保守しないよう変更したHewlett Packard 850プリンタを用いて、以下の手順に従って待ち時間(デキャップ時間)を求めた。試験を始める直前、ノズルを準備し、ノズルチェックパターンを実施して、全ノズルが許容できる噴射をするようにした。それ以上の保守は行わなかった。] [0074] ページを横切る走査中、ペンは、約1/16インチ間隔の空いた149本の垂直線のパターンを印刷する。1滴を噴射する全てのノズルにより各垂直線は形成される。従って、線は、1滴の幅と、プリントヘッドにあるノズル配列の長さに対応する約1/2インチの高さである。各走査における第1の垂直線は、所定の待ち時間期間後、各ノズルから噴射された第1の液滴であり、第5の線は、その走査での各ノズルからの第5の液滴であり、全149の線についても同様であった。] [0075] 走査間で時間の間隔(デキャップ時間)を長くして、このパターンを繰り返した。走査間で標準の時間の間隔は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、200、300、400、500、600、700、800、900および1000秒であった。1000秒を超えるものは試さなかった。] [0076] 試験終了時に、各走査の第1、第5、第32の垂直線の一貫性、誤った方向の液滴付着および印刷の明瞭性について調べた。これらの線は、所定の待ち時間期間後のノズルから吐出されたインク液滴の第1、第5および第32の液滴に相当する。デキャップ時間は、大きな欠陥なしで、特定の垂直線を印刷できる最長の時間の間隔であった。] [0077] ペンは、第1の液滴に適切に噴射するのが好ましい。しかしながら、第1の液滴が適切に吐出されないときは、第5および第32の液滴についてのデキャップ時間は、詰まりの程度や、ノズルをいかに容易に元の状態に戻せるかに関する情報を与えることができる。] [0078] 下記の表の結果には、第1の液滴デキャップ時間のみを示してあり、秒の単位で「デキャップ時間」として単純な値で示してある。] [0079] 例1(比較) 以下の表にまとめた本例のインクは、比較例であり、カリウム形態(K−SDP)に比べたリチウム形態(Li−SDP)におけるSDPの処方の問題を示すものである。] [0080] さまざまな一般的な保湿剤を、K−SDPに用いると(インク1B〜1H)、水のみ(インク1A)に比べてデキャップ時間を増大して、商業的な操作にとって適切なデキャップ時間を与えることができる。これとは対照的に、同範囲の保湿剤をLi−SPDに用いると(インク1J〜1O)、水のみ(インク1I)に対する同様のデキャップ改善を与えることはできず、Li−SDPインクのこの特性によって、本明細書における制御された試験条件下では噴射可能であるが、商業的に用いることを難しくさせる傾向がある。通常、本試験方法により測定したときに、少なくとも30〜60秒の最小デキャップ時間を有する必要がある。ただし、長い方が好ましい。] [0081] ] [0082] ] [0083] 例2 以下の表にまとめた本例のこのインクは、デキャップ時間を大幅に増大するために、カプロラクタムを、唯一の保湿剤として用いることができることを示すものである。他の保湿剤の存在しないこれらの例において、デキャップを増大するのに必要なカプロラクタムは、インクの総重量を基準として5重量パーセントを超えた。] [0084] ] [0085] 例3 以下の表にまとめた本例のインクは、第1の保湿剤としてカプラクタムを、第2の保湿剤としてジエチレングリコールを用いることを示すものである。これらの例において、ジエチレングリコールとカプロラクタムの組み合わせによって、前の例のカプロラクタムのみよりも長いデキャップが達成される。また、組み合わせると、必要なカプロラクタムが少なくなった。4%以下のカプロラクタムのレベルで、デキャップの急激な降下が見られた。ただし、これらの処方は、第2の保湿剤の選択および比に関して、必ずしも最適化されていない。] [0086] 本例でさらに示されているのは、カプロラクタムのデキャップに与える影響は、特にLi−SDPに対するものと考えられる。比較のインク3Iは、本発明のインク3CにおけるLi−SDPの代わりにK−SDPを用いており、結果から、インク3Iのデキャップ時間は、第1の例における他のK−SDPインク(1B〜1H)と同様で変わらないことが分かる。] [0087] ] [0088] ] [0089] 例4(比較) 以下の表にまとめた本例のインクは、比較であり、バレロラクタムおよびカプロラクトンは、カプロラクタムと化学構造が似ているが、唯一の保湿剤として、またはジエチレングリコールと組み合わせて用いると、Li−SDPでは長いデキャップ時間は与えないことを示すものである。結果から、比較のインク4A〜4Fのデキャップ時間は、第1の例の比較のLi−SDPインク(1I〜1O)と同様であることが分かる。] [0090] ] [0091] ] [0092] 例5 以下の表にまとめた本例のインクは、Li−SDPによるインクが、同じ顔料分散液の他の形態によるインクに比べて、特定の利点を有し得ることを示すものである。結果から、Li−SDPによるインク5Bは、ナトリウム形態の同じSDPによる同様のインク(インク5A)より良好な光学密度およびブリードを有する。ただし、インク5Bのデキャップは短い。カプロラクタムによる同じLi−SDPの処方(インク5C)は、ODを損なうことなく、ブリードをさらに改善しながら、許容できるデキャップを与える。] [0093] ] [0094] 例6 以下の表にまとめた本例のインクは、様々な第2の保湿剤と共にカプロラクタムを用いることを示すものである。ここでも、例3のジエチレングリコールと同様に、カプロラクタムを、他の保湿剤と組み合わせて有効に用いて、長いデキャップを達成することができる。ただし、ある程度の最適化は必要である。] [0095] ] [0096] ] [0097] ] [0098] 例7 以下の表にまとめた本例のインクは、Li−SDP、カプロラクタムおよび第2の保湿剤による水性インクにポリマー添加剤を用いることを示すものである。この場合のポリマーは、カリウム対イオンを有するアニオンポリマーである。結果から、長いデキャップ時間がまた達成されることが分かる。] [0099] ] [0100] インクのアルカリ金属カチオン含量を以下の表にまとめてある。M1/Mtot比は、パーセントで表わされた、Li対インクパーセントの合計アルカリ金属モル含量のモル比である。] 実施例 [0101] ]
权利要求:
請求項1 水性ビヒクルと、着色剤と、第1のカチオン種とを含むインクジェットインクであって、i)前記水性ビヒクルが、水と、カプロラクタムからなる第1の保湿剤とを含み、ii)前記着色剤が、アニオン分散性付与表面基を備えた自己分散性顔料を含み、iii)前記第1のカチオン種がLi+からなる、インクジェットインク。 請求項2 エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、グリセロール、エトキシル化グリセロール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオールおよび2−ピロリドンからなる群の任意の構成要素または構成要素の組み合わせから選択される第2の保湿剤をさらに含む請求項1に記載のインクジェットインク。 請求項3 インクの単位重量当たりの第1のカチオン種のモル濃度がM1であり、インクの単位重量当たりの自己分散性顔料のアニオン分散性付与表面基のモル濃度がM_アニオンであり、M1およびM_アニオンは、以下の式1、M1≧0.5M_アニオン(1)を満たす請求項1に記載のインクジェットインク。 請求項4 前記自己分散性顔料の前記アニオン分散性付与表面基が、主にカルボキシレート基である請求項1または3に記載のインクジェットインク。 請求項5 アニオンポリマー添加剤をさらに含む請求項1に記載のインクジェットインク。 請求項6 前記アニオンポリマー添加剤が、アニオンアクリル、スチレン−アクリルまたはポリウレタンポリマー添加剤である請求項5に記載のインクジェットインク。 請求項7 第1の保湿剤の量が、インクの総重量を基準として、約4重量%〜約25重量%の範囲である請求項1に記載のインクジェットインク。 請求項8 前記着色剤が、アニオン分散性付与表面基を備えた自己分散顔料から実質的になる請求項1に記載のインクジェットインク。 請求項9 前記インクのデキャップ時間が、第1の保湿剤種を含まない同様の組成の対照インクより大幅に長く、前記デキャップ時間とは、前記インクを充填したインクジェットプリントヘッドを、キャップをせずにアイドル状態で放置して、方向を誤ったり、色が失われたり、速度が許容できないほど低下したりすることなく、依然としてそのインクの液滴を噴射しうる時間量と定義される、請求項1〜8のいずれか一項に記載のインクジェットインク。
类似技术:
公开号 | 公开日 | 专利标题 JP4260273B2|2009-04-30|インクセット及びマルチカラーインクジェットプリント法 CA2565700C|2010-05-04|Aqueous ink, ink-jet recording method, ink cartridge, recording unit, ink-jet recording apparatus and image forming method US8710116B2|2014-04-29|Inkjet ink EP1509579B1|2005-10-12|Inkjet inks with increased optical density US6613136B1|2003-09-02|Recording ink composition and ink-jet printing method using the same US6846353B2|2005-01-25|Ink set comprising black ink compositions, and recording method, recorded matter and ink-jet recording apparatus using the same JP4595281B2|2010-12-08|インクジェット記録用のインク組成物、インクセット及びインクジェット記録方法 US7384465B2|2008-06-10|Pigmented blue inkjet ink color reproduction US7985784B2|2011-07-26|Ink set, and recording method and recorded material using the same EP1172225B1|2007-03-21|Ink-jet printing method KR100750581B1|2007-08-21|잉크-젯 기록 장치용 기록용 잉크, 잉크 카트리지, 잉크-젯기록 장치, 잉크-젯 기록 방법 및 기록물 JP2015108114A|2015-06-11|インクジェット記録用インク、インク収容容器、インクジェット記録装置、記録物 US6726758B2|2004-04-27|Black ink set and recording method using the same US7160376B2|2007-01-09|Aqueous ink, and ink-jet recording method, ink-jet recording apparatus, and image forming method using the same JP5116002B2|2013-01-09|水系顔料分散体の製造方法、水系顔料インクの製造方法、及び該インクを用いたインクカートリッジ、インクジェット記録装置、画像形成方法、それによる画像形成物 US8011777B2|2011-09-06|Ink set, ink jet recording method, ink cartridge, recording unit, and ink jet recording apparatus JP4793619B2|2011-10-12|光沢感を付与するインク組成物及び光沢感の評価方法 JP4448649B2|2010-04-14|インクセット及びインクジェット記録方法 US7297454B2|2007-11-20|Colorless inkjet ink compositions for improved image quality US20120169808A1|2012-07-05|Inkjet printing method, pretreatment liquid for inkjet printing and ink composition JP4224491B2|2009-02-12|斑紋の改善をもたらすインクジェットインクセット EP1648972B1|2008-12-17|Use of styrene-maleic anhydride copolymer to control black-to-color bleed JP4577265B2|2010-11-10|黒色インク組成物、インクセット、インクカートリッジ、インクジェット記録方法及び記録物 US8733920B2|2014-05-27|Inkjet recording ink, ink cartridge, inkjet recording device, inkjet recording method, and ink recorded matter US7909449B2|2011-03-22|Ink jet recording apparatus and ink jet recording method
同族专利:
公开号 | 公开日 EP2222802B1|2013-05-22| EP2222802A1|2010-09-01| WO2009079070A1|2009-06-25|
引用文献:
公开号 | 申请日 | 公开日 | 申请人 | 专利标题
法律状态:
优先权:
[返回顶部]
申请号 | 申请日 | 专利标题 相关专利
Sulfonates, polymers, resist compositions and patterning process
Washing machine
Washing machine
Device for fixture finishing and tension adjusting of membrane
Structure for Equipping Band in a Plane Cathode Ray Tube
Process for preparation of 7 alpha-carboxyl 9, 11-epoxy steroids and intermediates useful therein an
国家/地区
|